最終章・・・究極の味噌を仕込む

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2日目

2日目は米の蒸かしです。
お米を蒸かし、糀菌をつけ室(むろ)で3日かけ糀にしてゆきます。

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昨日より水に漬け、十分に水を含んだ米を釜に移します。

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この釜は米専用の特殊な釜です。 
大人10人位は入れる大きな釜です★

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蒸気で蒸しあげています。この蒸気とともにおこわを蒸すようないい匂いで充満します!

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糀は目に見えないとても繊細な生き物です。
蒸かし米が良くなければ、糀がうまく生育しなくなり、味噌の味に大きく影響します。
感覚を研ぎ澄まし、技を出す。これが蔵人の腕の見せ所です。
少しの時間のずれや、蒸気の量等により全てが駄目になりかねません。
その後、蒸かし上げたお米は、最適な温度まで冷まします。
温度が高ければ、次に種付けする糀菌がやられてしまい、
低すぎれば糀菌がうまく生育しません。
単純ですが、本当に技量問われる工程です。

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目標温度まできたお米に、この麹菌を種付けしてゆきます。
蒸し米全体にしっかりと糀菌が付くことがポイントです。

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糀菌をつけた糀は、すぐに室(むろ)へ運びます。
このように大きな室に糀を入れ寝かせる準備を行います。
この工程はスピードが命!温度を下げてしまわぬよう急いで行います。

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このように平らにし、保温と保湿をしっかり行います。
このさらしは、糀のお布団です。

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そして、温度計で温度を計測、発育状況を確認し夜を越します。
途中温度に異常があれば夜中でもすぐに対応しなければなりません。
まるで、生まれたての赤ちゃんのようにピュアなんです。
だからこそ、しっかり愛情込めて向き合わなければならないのです!

 

3日目

 

夜を明かした糀がこれです。
麹菌がうっすらと付いているのがわかりますか?
翌日になれば、全体的に白い糀菌で覆われます。

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さて、糀には十分に酸素をいきわたらせなければなりません。
酵素を取り入れ、上昇した糀の温度を下げ、さらに糀の発育を促します。
今では、大量生産・合理化で一貫して機械で糀を作る方法が多くなっていますが、
これだけは何が何でも手で揉みます!
なぜなら糀は生きているから。
成育工程で固まった糀を手でほぐし、揉み込むことにより、
手だからこそ分かる糀の呼吸と出来栄え。
しっかりと糀一粒、一粒に向き合い手を入れてあげる。
その心が糀を立派に育てると信じています。
この手もみの「手入れ工程」を1日に2度行います。
そして、二日目の夜も越していくのです・・・。

 

4日目

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まずは完成した糀がこちらです。
あまりふっくらしていじゃんて思われる方もいるかと思いますが、
味噌の糀は米の中に向かって菌が入り込んでいくハゼ込み糀。
一般的に売っている、ふっくらした糀とは全然ちがいますよね?
また、お酒の糀とも違います。
味噌には味噌に適した糀があります。

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早朝より、大豆を蒸かす準備をし釜で蒸しあげます。
これも米同様に、専用の釜で蒸かしてゆきます。
煮豆も、糀造り同様に味噌の味を左右する最重要工程!
柔らかすぎたり、硬すぎたりすることにより発酵に大きな影響を与えます。
神経を集中させ時間と圧力を十分に計算し蒸かし上げます。
見事な黄金色と、大豆のいい匂いで一杯になります。

 

さー、いよいよお味噌への大きな一歩を踏み出すときがやってきました。
農場で丹精込めて作られた大豆と米が初めてここで出会います!!
このように蒸かし大豆と糀、塩、酵母を合わせ仕込んでゆきます。

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擦りだしたお味噌がこれです!真っ白なお味噌です。
もちろん、発酵をかけていないのでこれではお味噌汁にはできません。
無添加のお味噌は麹菌や酵母などの繊細な生き物の集まりで、お味噌自体が生きています。
ですから、このような清潔なタンクに入れてあげなければ、暖かい発酵途中に悪い菌に良い菌が
おかされてしまいます。お味噌つくりには衛生管理がとっても重要なんです!


次に醗酵室へ移し、重石をを乗せて発酵熟成を促します。
これから、「あなたのために」は、糀と大豆がゆっくり酵母、
乳酸菌で発酵熟成し美味しいお味噌になってゆきます。

 発酵熟成期間中にも味噌の手入れが欠かせません。

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発酵途中、天地返し(お味噌の上下を返すことで切返しと呼んでいます)を数度行います。
これは、発酵むらをなくすことと、適度な酸素を取り込み発酵熟成を促すのに必要な工程です。
1日に数トン、手作業で味噌を掘り起こし、均等になるよう移し変えます。
さー!いよいよ、切返し始まりです!!

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味噌の約半分近くは水分です。ですからとにかく重いんです。
発酵状況を見極めて均等になるよう、味噌を切返して発酵熟成具合を判断します。
今、多くの味噌屋さんではタンクごと上下返すようですが、弊社ではあえて人力でスコップで返します。
なぜなら、絶対的にスコップで細かく混ぜ合わせることにより発酵熟成が良くなるからです。

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楽しいです!
30分程度で1トン切返しです!新鮮な酸素の供給と発酵中味噌の均一化完了!
きっとお味噌は最高に気持ちがいいと思います。
美味しいお味噌になって下さいね~!

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これが、発酵初期のお味噌です。まだ、若い感じがしますね。
味は、若干ではありますがもう既にお味噌の味になりつつあります。
大豆タンパク等が分解され、うまみ成分アミノ酸などを生成しているんですね!
これから時間をかけ寝かせてゆきます。

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約半年の期間を経て、成熟されたお味噌がこちらです。
仙台味噌卓越技能士 宮城の名工である、当蔵元現当主「今野昭夫」と、
国家検定味噌製造1級技能士 当蔵元場長「後藤正信」が味を確認して
一番美味しいタイミングで蔵出しを行います。
このタイミングをしっかりと確認することで、最後まで美味しく召し上がれるお味噌を
お客様にお届けすることができるんです。

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以上長々となりましたが、当蔵元「あなたのために」をご愛顧いただくお客様に
しっかり細部までお伝えし、ご賞味いただくことが蔵元としての喜びでもございます。
また、「あなたのために」の、ネーミング同様、想いと愛情の全てを注ぎ込み仕込み
あげた㈲今野醸造の蔵元としての、全ての想いでもございます。
是非、お客様の大切な皆様と団らんを交え、美味しいお料理にして召し上がって
いただければ幸いでございます。
最後まで閲覧いただきまして誠にありがとうございました。

感謝。